●東京・神田生まれ。
●6歳より人間国宝、故・花柳寿楽に師事。
花柳寿々方として数々の舞踊会/リサイタルを催し、古典と創作を発表する。
テレビ出演や文化庁派遣の民族舞踊団の一員として海外公演に参加するなど、
日本舞踊家として活躍する。
●平成8年(1996年)より江戸時代に材をとった時代小説の語りに
日本舞踊の仕草を加えた独自の「寿々方 江戸がたり」を創始。
(「山本周五郎の世界」 於:なかの芸能小劇場)
以降、江戸がたりの公演を続ける。
●平成18年(2006年)3月より「江戸がたり・家元」となる。
●江戸がたり作品の背景、江戸の心、江戸しぐさ、作家の思いなど、
細かな解説を交えて語る「生き方」講演も行い好評を博している。
●(株)ヒューマンウェア研究所顧問
●主な公演:
平成10〜11年 彩の国さいたま芸術劇場主催「山本周五郎語り」4回公演
平成15年 銀座博品館劇場「寿々方江戸がたり」
※以降、博品館劇場にて毎年公演を行う。
初めまして、江戸がたりの寿々方(すずかた)と申します。
皆様どうぞよろしくお願いいたします。
「江戸がたりって何ですか?初めて聞きました」
とよく言われます。
落語や講談など昔からある話芸の一つを
継承しているのだと思われるかもしれませんが、
全く違います。
「江戸がたり」とは、私自身が好きな江戸、
江戸時代を舞台とした現代の作家の小説や
江戸を伝える方の本などを、
江戸の華・歌舞伎から誕生した日本舞踊の
美しく抑えを効かせた仕草を交えながら、
時に江戸時代の背景となるお話も付け加えて「語り」という形で聞いていただくものです。
人の命が軽視され毎日のように起こる残虐な殺人、
自殺やいじめ…何か人間として大切なものを失い、
軸が狂った世の中になりました。
こんな時代に私なりに何が出来るかを考えた時、
人間として一番大切な「情の心」をお伝えすることだと思いました。
昔の武家の夫人の誇り高い心、嫁姑の思いやり、身分の違いゆえ愛する男性のために身を引く女性
それらは時に自己犠牲を伴い、現代の自己を主張する世の中には反するものでしょう。
しかし、時代は変わっても人の心は変わりません。だからこそ大切なのです。
聞いていただいて涙を流し、心にぽっと温かい火を灯してお帰りいただく
私は「こころのかたりべ」として、そういう作品だけを選んでおります。
評価は見て下さるお客様におまかせして、
私は信ずる道を、昨日よりは今日の私がいいと、
一歩ずつ歩んで行くばかりです。
「江戸がたり 家元 寿々方」
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